【家庭教師のセンセート】身体、知的、発達障がい・・・「障害を持つ者はそうでない者より不自由だって誰が決めんの!?」
コラム
2023/02/27
私は幼少期から様々な障がいを持つ子と大勢、接してきました。
例えば、小さい頃にいつも遊んでくれたお兄ちゃんは、重度の知的障がいでした。
もちろん当時、私はお兄ちゃんに"障がい"があることも、"サポート"が必要なことも知らずに。
それでも、少しは周りの子と違うことは感じていました。
お兄ちゃんは遊びで負けたり機嫌が悪かったりすると、必ず大声で泣き叫び、暴れて、物を破壊していました。
お兄ちゃんのお母さんも暴走を止めるのに毎回必死でした。
そして、学校で周りとは違う教室に通っていました。
それでもお兄ちゃんと遊ぶのは”楽しく”て、
お兄ちゃんは”自由に羽ばたいて”いるように見えました。
お兄ちゃんが"障がい者"だと認識したのは、
もう一緒に遊ばなくなった小学校高学年のこと。
クラスメイトたちが、"彼"を嘲りはじめたのです。
「近寄るなや!菌がうつる!逃げろ~」
「あの障がい児(蔑称で)、きもいわ」
「中西、あいつとしゃべるんやめろや」
不思議でたまりませんでした。
なぜ、お兄ちゃんが嫌われなければならないのか。
そこで私はこっそり放課後、みんなが帰るのを待ちました。
お兄ちゃんが通っている教室の先生(特別支援学級の担任)に尋ねるためです。
「すみません。どうして、○○君はいじめられてるんですか?」
すると、先生は答えました。
「あのね、○○くんには障がいがあるの。普通の子とは違うの。でも、優しくしてあげてね。」
その言葉と光景は、25年たった今でもトゲのように心に刺さっています。
同じ時期、違う友達が出来ました。
その子の顔は何というかユニークで、なぜか”よく似た顔”の子どもを時々スーパーや電車で見かけては、あ、○○君だ!と勘違いしました。
その友達はうまく言葉が話せなくて、話を聞くのも苦手で。
でも憎めなくて。むしろその時間が温かくて。
彼とは、たどたどしくもよく話しました。
最近見つけたお花、電車のものまね。車をブーブーと話す彼。
彼の話題は、今思えばずっと幼稚園児のような話題でしたが、それが楽しかったのです。
私が"ダウン症"という名称を知った時には、すでに彼は亡くなっていました。
忘れないのは、周りが彼を嘲っていたこと。
悪意ある彼のモノマネをしていたり、一緒に話す私に「汚えな、お前も近寄んなよ」と言ったりさえしました。
確かに周りの子とはかなり違っているかもしれない。
周りは彼を嫌っても、私は彼をどうしても嫌いにはなれませんでした。
彼と話すのは楽しかったから。
そして、いじめられても彼は”自由そうに”微笑んでいたから。
その当時と光景は、25年たった今でもトゲのように心に刺さっています。
また別記事で紹介しますが、
SENSE8には10年間、しっかり集めた財産があります。
それは、障がい児を教えている家庭教師達の現場経験。
障がいある子供と接する特別支援学級の先生たちの声。
所属する発達障害学会、心理学会の有識者様の助言。
そして何より、
ご家庭で障がい児を育てておられる親御様のご意見。
私はたくさんの声を託されました。
励ましのお声。
お叱りのお声。
生々しい現場の声。
会員登録いただいた方はご存知だと思いますが、SENSE8がご用意している「特別支援」の項目は豊富です。
豊富とはいえ、あの選択肢の数は私の中で”最小限”なのです。
実は最初、皆様のアドバイスを反映して何十もの障がいの項目を準備していたのです。
1人でも多くの障がい者が、少しでも多く学べる場を用意するために。
では、なぜ選択肢を絞ったのか。
いえ正確には、なぜ"消した"のか。
なぜなら、文字通り"消された"からです。
大勢の大人たちが、私の判断に対して【NO】のプラカードを掲げました。
意外なのは、反対した方の9割は"実際に障がい児を持つ親御様"だということ。
「不幸な子がもっと不幸になったらどうするの!」
「周りと同じレベルで学べなくなるじゃないの!」
「可愛い我が子を難関校に入れるんだからダメ!」
私は寝られない日々を越えて、親御様のお気持ちに一定の敬意を示すことにしました。
しかし一定の敬意の一方で、”ある宣言は決して辞めない”という旗を揚げました。
それは、
"障がい者"は決して不幸じゃない
ということ。
そして、
"誰かと必ず一緒じゃなければいけない"なんて決まりはない
ということ。
SENSE8はただの家庭教師マッチングサイトではありません。
公的に提出されているとおり、業務に教育活動を含んでいます。
当然ながら、1人1人の価値観は尊重しなければなりません。
気持ちを尊重しつつ、より多くの方が幸せになる教育を見出す。
それがSENSE8の目的の1つです。
今回は決意表明の記事となりました。
もしタイムマシンがあったら、私は真っ先に飛んでいきます。
そして彼らに声をかけ、「中西くんとあそんでくれてありがとう。中西くん、うれしいっていってたよ。」とだけ伝えます。
ニコってしてくれたらすごく嬉しいなぁ。
多分、"友達"は大人になった僕が"中西くん"だと気付かないと思いますが。笑
SENSE8は今後も、障がいを持つ方、その子を支える親御様に対するサポートを辞めません。
同時に、私は微力ながらも教育活動を行っていく所存です。
そう。
あの日の友達が、
友達なりに"自由で”、”幸せだった"ことを確信するために。
”障害を持つ者はそうでない者より
不自由だって誰が決めんの!?
目じゃないとこ
耳じゃないとこを使って
見聞きをしなければ
見落としてしまう"
(擬態/Mr.Children)
Text by 中西悠樹(代表)
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