結論から申し上げます。

 

３割が偏差値50以上に到達。

２割が偏差値60以上に到達。

１割が偏差値70以上に到達。

（弊社調べ。2023年3月～4月、317人に調査。）

 

 

なぜこうなるのでしょうか？

実は、明確な答えがあります。

 

その前に、１つだけ。

当記事は、大手塾を全否定するものではありません。

むしろ、塾は子供が伸びうる素晴らしい手段です。

私は個人的に、必要であれば通塾を薦めることさえあるからです。

それで、当記事が視野をより広げるヒントになれば幸いです。

 

ところで、

９割のプロ家庭教師が同じ”不思議”を経験します。

９割のご家庭と生徒も同じ”不思議”を経験します。

そして、９割の方々がそれを【謎】と片付けます。

 

その謎とは、

 

「どうして大手塾をやめたら成績が伸びやすいの？」

 

勉強が苦手な生徒が塾をやめると成績が上がりやすいのは

根拠のない謎ではなく、根拠のある真実です。

 

 

例えば、こう考えてみましょう。

塾の先生を農家の大規模栽培、

家庭教師を家庭の小規模栽培。

 

これが真実の入口です。

さあ、ご一緒に考えてみましょう。

 

どうか、あなたが大事な果物を育てる様子をご想像ください。

育てる果物とは、生徒（子供）を表しています。

 

 

まず、多数の温室が見えます。

塾の先生も、大人数の生徒を育てます。

 

 

 

一方、１つのお庭が見えます。

家庭教師も、少人数の生徒を育てます。

 

ここに真実があります。

 

確かに大手塾は、

大人数の生徒を同じペースで育てることは得意です。

一方で大手塾は、

少人数の生徒を違うペースで育てることは苦手です。

つまり、大手塾にもメリットとデメリットがあります。

 

塾は大人数を一気に育てることは得意ですが、

個人１人１人に目を向けることは苦手だからです。

 

言いかえれば、

塾のペースに付いていけない生徒（果物）は育ちにくいのです。

 

しかし家庭教師は、少人数の生徒を違うペースで育てることができます。

これが真実です。

 

偏差値が低い、言いかえれば勉強が苦手な子供は、

周りのペースに合わせて進む環境で伸びにくい。

しかしながら、

自分のペースに合わせて進む環境で伸びやすい。

 

 

大手塾に通う、勉強が苦手な子供の”傾向”。

それは、どんどん自信を失っていくこと。

さらに、どんどん勉強がより嫌いになる。

 

なぜなら、

大手塾のペースは”本人には”速くて授業について行きにくいから。

まるで、高速道路で三輪車を漕いでいるかのよう。

 

衝撃的な現実を申し上げます。

 

大手塾は、

成績が良い生徒を厚遇し、

成績が悪い生徒を冷遇します。

特に、成績が悪い生徒は餌食になります。

 

「なんてひどいことを言うんですか！」

 

あなたはそう思われるかもしれません。

 

実は私も、昔は同じ批判を叫んでいました。

そして、今も同じ批判を耳にします。

しかし、これは何十万人が経験した事実です。

 

どうか冷静にお考えください。

もしあなたが大きな農家だったら、

全ての農作物を100％平等に扱うでしょうか？

 

厳密に言えば、100％平等に扱えるでしょうか？

 

農作物には最終審査があります。

どれくらい出来が良いかによって、

上級品から下級品まで分けられます。

 

 

同じように、

生徒達にも最終審査（試験）があります。

どれくらい出来が良いかによって、

Ａランク校からＦランク校まで分けられます。

 

そうです。

大手塾は大規模農家と同じく、生徒を100％平等に扱うことは出来ません。

もちろん、塾は分かっていても”残酷な真実”を口にしません。

必ず「一人一人を大切にします」とアピールするでしょう。

 

とはいえ、

「利益を第一に考えない大手だってある！」

と仰る親御様も、実際に多数おられます。

 

では、お尋ねします。

大手塾の中で、

合格実績をアピールしていない塾が１つでもありますか？

建物内やチラシに合格実績を掲載しない塾がありますか？

 

 

いいえ。断じてないでしょう。

 

「20××年合格実績：難関校123名合格！」

こんな”実績の数々”、いわば”輝く宝石たち”に惹かれて、

多くの親御様は入塾をお決めになるのではないでしょうか？

 

 

そろそろ、お気づきでしょうか？

大手塾とは塾生の授業料、各講習の利益により成り立つビジネスです。

だからこそ、毎年合格実績をアピールし、大量の生徒を確保する必要があるのです。

 

1000人以上の親御様に独自調査したところ、

勉強が出来ない子の親御様が塾に相談すると、

大手塾が親御様に囁く”誘惑”は主に３パターン。

 

「大丈夫ですよ。授業をもっと増やしましょう」

「学校が休みの時期に特別講習を取りましょう」

「まだお子様は伸びます。諦めず続けましょう」

 

では、上記の建前を本音に訳します。

要するに、

「当塾にお金をまだまだ払い続けてください」ということです。

 

（二月の勝者ー絶対合格の教室ーより） 

 

こうして、

毎年、何十万人の親御様が”甘そうな果実”に未来を託します。

そして何十万人の生徒が、”ほろ苦い果実”に未来を奪われます。

 

子供の”利益”を優先するように魅せて、塾の”利益”を優先する。

経営の視点では真っ当。しかし、子供の視点では「？」なのです。

 

当然ながら、大手塾は生徒一人一人を大切にしない訳ではありません。

正確には、大手塾はより優れた生徒がより伸びやすい場所です。

 

ですから、不合格となって塾にクレームを入れても後の祭り。

塾は華麗にこう返すからです。

 

「あなたと同じ学年の子供達は、こんなに伸びたのですよ。」

「同じ授業を受けていた子供は、難関校に受かりましたよ。」

「塾のテキストは完璧ですし、周りも頑張っていましたよ。」

 

ある意味で、実に見事な理論武装です。

塾のメソッドで伸びた生徒は実在するのですから。

 

しかしながら、問題は勉強出来ない側や、落ちた側です。

 

親御様は「自分の子供は勉強出来ない」と偏見を抱き、

お子様は「自分には勉強出来ないんだ」と自信を失う。

 

 

そこで子供が心と未来を閉ざす前に、

もう一つの”選択肢”があります。

 

 

それが、”家庭教師”です。

 

 

無論、家庭教師に習えば必ず成績が上がる保証はありません。

大手塾や家庭教師の教えを宗教のように信奉なさる方を散見しますが、

そこに完全・完璧な救いは存在しません。

 

しかし少なくとも。少なくともです。

大手塾より家庭教師はより生徒のペースに合わせて進むことが出来ます。

多くの場合、生徒（子供）の心身の負担をより減らすことが出来ます。

 

『周りのペースじゃなくて、自分のペースでいいよ。』

『もし塾が必要になったら、先生はいつでも言うよ。』

これは、私が生徒に伝える口ぐせです。

 

ある意味で大手塾の”策略”に溺れる親御様に、私はこう尋ねます。

『目的は大手に通うステータスでしょうか？今日明日に合格することでしょうか？

　それとも、

　子供が自信と可能性を取り戻すことでしょうか？春に合格することでしょうか？』

もちろん答えがどちらであれ、私はご意向を価値観として尊重します。

 

いずれにせよ、

親御様と生徒が最大目的に目覚めたとき、子供は開花します。

 

ですから、

大手塾に執着する必要はありません。

同時に、

家庭教師に執着する必要もありません。

執着すべきは、子供の可能性です。

 

 

家庭教師には、生徒を客観的かつ公平に見る先生が望ましいです。

親御様も、子供をより客観的かつ公平に見る人間が望ましいです。

 

 

生徒（子供）が塾で疲弊していたら、塾をお休みしても良い。

家庭教師を続けて伸びて、塾の講習が必要なら通塾して良い。

 

偏差値が低い生徒が成績を伸ばした時、私は必ずこう伝えています。

『君は本当によく頑張ってるね。自信も成績もよく伸びた。

君が望むなら、僕じゃなくて他の先生でも、塾でもいい。

いいかい？勉強でも人生でも大切なことを伝えるよ。

環境を変えられるなら、環境を変えても良い。

環境が変わらないなら、自分を変えれば良い。』

 

私は現場でそう伝えていますし、実際に功を奏しています。

 

家庭教師も塾も、目的を叶える手段の一つ。

たかが家庭教師、されど家庭教師です。

 

 

ですから、もし勉強にお悩みの場合は家庭教師もお役に立てればと願ってやみません。

 

Text by 中西悠樹（代表）